ギターのネックにひびが入ったり、折れてしまったりすると演奏に支障が出るだけでなく、放置すると悪化しやすい。湿度変化や落下、経年劣化が主な原因で、いつでも起こり得るトラブルだ。
まずは損傷のタイプを把握することが重要。大きく「ひび割れタイプ」と「分離タイプ」に分けられる。
ひび割れタイプと分離タイプの違い
ひび割れタイプはネックに細かい亀裂が入った状態で、弦の張力が比較的弱いエレキギターなら接着だけで済むケースもある。一方、分離タイプはネックが完全に離れてしまうもので、強度的に不安が残りやすい。
実際に試してみると、ひび割れタイプは比較的軽度に見えても内部の損傷が広がっていることもあり、判断が難しい。

プロに依頼する場合の費用相場と期間
島村楽器の公式情報によると、ひび割れタイプの再接着は13,200円(税込)から。分離タイプは19,250円(税込)からとなっている。
さらに強度を高めるために補強を加えると、バータイプ補強でひび割れタイプが39,000円(税込)〜、当て木タイプ補強で58,000円(税込)〜と跳ね上がる。塗装まで含めると70,000円(税込)〜になるメニューも一般的だ。
ヤマハの修理目安では、ネック折れやヒビの修復に2〜6ヶ月程度かかることが多い。部品の取り寄せや作業工程によるため、急ぎの場合は事前に確認したい。
DIYで挑戦する場合のポイントとリスク
多くの成功事例で使われているのがTitebondなどの木工用ボンドで、注射器を使って亀裂に注入し、36時間以上しっかり硬化させる方法だ。クランプで固定しながら自然乾燥させるのが基本。
ところが、DIYで失敗すると接着が不十分で再び割れたり、強度が不足して演奏中に問題が出たりするケースが少なくない。その場合の再修理は費用がさらに高額になりやすい。
特に分離タイプや、ネックの反りが大きい場合、トラスロッドの位置や木材の状態を正確に把握しないと逆効果になることもある。
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プロの補強ではバータイプや当て木タイプが主流。バータイプはネックの反りを避けつつ割れをまたぐように入れ、当て木タイプは周囲の質量を増して強度を高める。どちらも整形後に塗装で保護するのが一般的だ。
長期的に見ると、補強をしっかり入れたものは耐久性が高く、元の状態に近づけることができる。ただし、木材の乾燥具合や使用環境によって経年変化は避けられない。

予防策と判断基準
日常の予防として、湿度管理が最も効果的。ケース内での乾燥剤や加湿器の併用、急激な温度変化を避けることでネックの負担を減らせる。保管時はネックを上向きに立てておくのも一手だ。
DIYを避けるべきケースは、分離タイプが疑われるとき、ネックの反りが大きいとき、または高価な楽器の場合。迷ったらまずは楽器店で診断してもらうのが確実。
まとめ
ネックのひび割れや折れは早めの対処が肝心。タイプを見極めて、DIYかプロ依頼かを判断したい。費用や期間を事前に知っておくことで、安心して修理に臨めるはずだ。

