レスポール・クラシック 2000年製について

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Gibson レスポール・クラシックとは

マイコレクションのレスポール・クラシック 2000年製についてお話しします。レスポール・クラシックは、Gibson が1990年に発売を開始した1960年製レスポールのレプリカモデルです。発売以来、長年にわたりラインナップに残り続けている定番モデルでもあります。

最大の特徴はスリムテーパーネックを採用している点です。1960年製のオリジナルに倣い、薄めのネックプロファイルを持っており、レスポール・スタンダードの太めのネック(50年代プロファイル)に比べてプレイアビリティが高いと評価されています。手が小さい方や、ストラトキャスターから持ち替える方にも馴染みやすいネックシェイプです。

ピックアップにはセラミックマグネットを採用した496R(ネック)と500T(ブリッジ)が搭載されています。アルニコマグネットを使ったスタンダードの57 Classicとは異なり、出力が高くパワフルなサウンドが持ち味です。外観面では、「Classics」と刻印されたロッドカバーと「1960」と記されたピックガードがクラシックモデルの証です。

レスポール・クラシックの歴史と年代による仕様変更

レスポール・クラシックは1990年の発売以降、年代によって細かな仕様変更が行われてきました。初期の1990年代モデルはナッシュビル工場で製造され、比較的安定した品質で知られています。

1990年代前半

発売当初のクラシックは、1960年製レスポールの忠実な再現を目指していました。ネックのバインディング、トラピーゾイド(台形)インレイ、クルーソンタイプのペグなど、ヴィンテージのディテールを備えていました。この時期のモデルは木材の質も良く、中古市場でも評価が高い傾向があります。

1990年代後半〜2000年代

2000年前後になると、Gibson全体で木材の調達事情が変わったと言われています。特にメイプルトップの杢目(フィギュア)の出方や、マホガニーの密度に変化があったという声が多く聞かれます。クラシック・プレミアムなどAAグレード以上のメイプルを使ったバリエーションも登場しましたが、1990年代前半のモデルと比較すると木材の質感が異なるという意見もあります。

2010年代以降

近年のクラシックは、ピックアップが変更されたり、ネックプロファイルが微調整されたりと、時代に合わせたアップデートが施されています。2019年頃にはラインナップの整理が行われ、「レスポール・クラシック」の名称やポジションも変遷を経ています。

2000年製クラシック・プレミアムの特徴

私が所有しているのは2000年製のクラシック・プレミアムです。プレミアムの名の通り、AAクラスのメイプル材をトップに使用しており、虎目(フレイムメイプル)が出ています。ただし、この時代のクラシックのメイプルは杢目が平面的で、1990年代前半のモデルに見られるような立体的な発色とは異なる印象を受けます。

スリムテーパーネックは確かに弾きやすい

セラミックマグネットの496R、500T。パワーはあるが粘りが弱いか

セラミックマグネット・ピックアップの音の特性

レスポール・クラシックに搭載されている496Rと500Tは、セラミック(フェライト)マグネットを使用したハムバッカーです。セラミックマグネットの特徴は、アルニコに比べて磁力が強く、出力が高いことです。そのためハイゲインなドライブサウンドとの相性が良く、ロックやメタルに向いています。

一方で、アルニコマグネットのピックアップに比べると中域の粘りや甘さがやや控えめで、クリーントーンでは線が細く感じることがあります。レスポール・スタンダードに搭載されている57 ClassicやBurstBuckerのような、いわゆる「ヴィンテージPAF系」のサウンドを期待すると、やや方向性が異なります。

ピックアップ交換でBurstBuckerやSeymour DuncanのSH-1(59モデル)などに載せ替えるオーナーも多く、それによりクラシックの弾きやすいネックとヴィンテージ系サウンドを両立させるというカスタマイズも人気です。

キャビティ内は特に特徴は無い

25年ぶりにクラシックを再入手した感想

私が社会人になって初めて買ったレスポールは、このクラシックモデルのゴールドトップでした。当時の購入価格は25万円前後だったと思います。若かったので周囲にギブソン・レスポールを持っている人が少なく、ずっと憧れだったレスポールを手にした喜びから、「これが最高の音だ!」と何の疑いもなく思っていました。バンドメンバーや友人からも「レスポール最高だね!」と言われていたものです。

残念ながらお金に困って手放してしまいましたが、今となっては中古価格も上がっており、もったいないことをしたものです。クラシックのゴールドトップはあまり流通がないので、なおさらです。やはりギターは売るべきものではないですね。

あれから25年が過ぎ、再びクラシックが弾きたくなり、あるきっかけで中古を手に入れることにしました。これまで30本以上のレスポールを弾き比べてきましたが、クラシックモデルは確かに弾きやすい。女性や手が小さい方、非力な方には特におすすめできます。

しかし、他のレスポールモデルに比べて少々パンチが弱い気がします。音抜けについては、2000年製で材の質が影響しているのか、正直ぱっと抜ける感じがありません。ギブソンは個体差が大きいメーカーですが、若い頃に買ったクラシック・ゴールドトップもこのような音だったような記憶がよみがえってきました。

ペグはKLUSON DELUXEタイプ。いかにもクラシックらしい。このタイプはちょっとした衝撃で軸が曲がってしまう事が多い

レスポール・クラシックはこんな人におすすめ

スタンダードとは見た目も音も違うので特別感はあるものの、レギュラーラインの廉価モデルなので品質にばらつきがあることは否めません。それでも、以下のような方にはおすすめできるモデルです。

スリムネックが好みの方:レスポールの見た目とサウンドは欲しいけれど、太いネックが苦手という方にはぴったりです。SGのような薄いネックに慣れている方にも違和感が少ないでしょう。

ハイゲインサウンドをメインで使う方:セラミックピックアップの高出力を活かして、ロックやメタルでガンガン歪ませる使い方に向いています。

初めてのギブソン・レスポールとして:スタンダードやカスタムに比べて中古価格が手頃なので、「まずはギブソンのレスポールを1本持ちたい」という方のエントリーモデルとしても良い選択肢です。

個体差があるのでなんとも言えませんが、また別の個体があれば試してみたいと思います。レスポール・クラシックは、弾きやすさと手頃な価格で、ギブソン・レスポールの世界への入口として今でも魅力的なモデルです。

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この記事を書いた人

かつて「伝説の四代目」と呼ばれた。
「モテたい」――そんな単純かつ純粋な理由で手にしたロックギター。
ギター部の片隅でコードFに心を折られながら文化祭のステージでは教室の窓を震わせた。

あれから20年。スコッチウィスキーを片手に、アコースティックギターを優しく奏でる日々。これからギターを始める者たちへの「ヒント」を届ける。
かつての自分と同じように、音に憧れ、つまずき、そしてまた立ち上がろうとする誰かのために――。

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