ギターの匂いを取る方法

ギターの匂いを取る方法
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ギターの匂いの原因を知ろう

エレキギターは独特な古臭い匂いがします。新品のエレキギターは、塗装やボンドのほんのり甘い匂いがするのですが、20年位たつと、その甘い匂いは取れて、なんだか古臭い匂いがします。

買ったばかりの時はギターから匂いが出ている感じですが、20年物のギターは使用環境における匂いを吸い取ってしまったような感じです。木材は多孔質で、スポンジのように周囲の匂いを吸収する性質があるため、年月とともに様々な匂いが蓄積されていきます。

匂いの種類と原因

  • 人の汗や油の匂い — 長年の演奏で手汗や皮脂がボディやネックに染み込みます
  • ギターケースについている化学物質の匂い — 特に安価なケースの内張りに使われる接着剤や合成素材から発生します
  • タバコやペット、芳香剤などの部屋の匂い — 空気中の匂い成分が木材や塗装の隙間に入り込みます
  • ラッカーや塗装の焼けた匂い — 経年劣化で塗装成分が変質し、独特の匂いを発します
  • 金属部分の錆びた匂い — ブリッジやペグなどの金属パーツが酸化して鉄臭い匂いが出ます

これらが混じった匂いです。鼻を近づけるとなんとも臭い。特に、ハードケースに入れっぱなしのギターを出すと、つーんと鼻に付きます。ケース内は密閉空間なので、匂いがこもりやすく、ギターとケースの間で匂いが循環してしまうのです。

弾いている自分も嫌ですが、家族から敬遠されないようにギターの匂いは早めに対処しましょう。そこで、ギターの匂いを取る方法を7つ紹介します。

1. 水拭きする

まずは拭くのが一番ですね。かたく絞った柔らかい布でギター全体を拭き取ります。これだけで少し匂いが取れます。

拭く際は、マイクロファイバークロスやギター専用のクロスを使うのがベストです。タオルやティッシュだと繊維が粗くて塗装に細かい傷をつけてしまうことがあります。水は少なめにして、拭いた後はすぐに乾いた布で水分を拭き取りましょう。特にネックの裏側やブリッジ周辺は汗や皮脂が溜まりやすいので、念入りに拭くと効果的です。

注意点:ラッカー塗装のギターは水分に弱いので、水の量は最小限にしてください。また、指板にはレモンオイルやオレンジオイルの方が適しているので、水拭きはボディとネック裏を中心に行いましょう。

2. レモンオイルを塗る

市販のレモンオイルを塗ると、ポリッシュ効果がありますし、レモンのいい匂いがつきます。しかし、香りでごまかすのは最後にしましょう。

レモンオイルには指板の汚れを落とす効果と、木材に潤いを与えて乾燥を防ぐ効果があります。特にローズウッドやエボニーの指板には定期的に塗布すると、見た目も美しくなり、演奏時の手触りも良くなります。少量を布に取り、薄く塗り伸ばすのがコツです。

注意点:メイプル指板にはレモンオイルを使わないでください。メイプル指板は塗装されていることが多く、オイルが塗装を傷める可能性があります。また、レモンオイルの塗りすぎは木材を劣化させることがあるので、年に2〜3回程度にとどめましょう。

3. ファブリーズを使う

ギターに直接かけることはお勧めしませんが、ギターケースには有効です。ギターケースの匂いがギターに付着する事がありますので。

ケースの内張りに消臭スプレーを吹きかけて、蓋を開けた状態で半日ほど乾燥させます。完全に乾いてからギターを戻すようにしましょう。ケースの匂いがギターに移るケースは意外と多いので、ケースのケアもギターのケアと同じくらい大切です。

注意点:絶対にギター本体に直接スプレーしないでください。水分や化学物質が塗装や木材にダメージを与えます。特にラッカー塗装は化学物質に非常に敏感で、白く曇ったり、塗装が溶けたりすることがあります。ケースに使う場合も、金属パーツに液がかからないように注意しましょう。

4. 新聞紙でくるんで数日保管する

新聞紙は匂いを吸収します。新聞紙を広げて、ギターを2重位に包んでハードケースにしまってみてください。数日たつと、新聞紙に匂いがうつり、ギターの匂いが緩和されます。

新聞紙のインクには活性炭に似た消臭効果があるとされています。2〜3日ごとに新しい新聞紙に交換すると、より効果的に匂いを吸収してくれます。新聞紙はケースの中にも敷いておくと、ケース自体の消臭にもなります。

注意点:新聞紙のインクが塗装に移る可能性があるため、ギターに直接触れる部分にはキッチンペーパーや薄い布を一枚挟んでおくと安心です。特に白やナチュラルカラーのギターは、インクの色移りが目立つことがあるので注意が必要です。また、長期間放置すると湿気がこもることがあるので、1週間以上は続けないようにしましょう。

5. 消臭剤を使う

ギターケースの中に消臭剤を入れます。ギターの塗装はデリケートなので化学物質を含んだ商品を使うと変色したりする可能性があります。筆者は、竹炭と麦茶パックを乾燥させたものを入れています。竹炭は湿気も取ってくれるのでお勧めです。

天然素材の消臭剤は、化学物質による塗装へのダメージリスクがないので安心して使えます。竹炭は数か月ごとに天日干しすると消臭効果が復活するので、繰り返し使えて経済的です。コーヒーの出がらしを乾燥させたものも消臭効果がありますが、独特の香りがつくので好みが分かれるかもしれません。

注意点:市販の芳香剤や化学系の消臭剤は避けましょう。揮発性の化学物質がラッカー塗装を侵す可能性があります。また、シリカゲルなどの乾燥剤は消臭効果が低いですが、湿気対策として併用すると効果的です。除湿と消臭を同時に行うことで、カビの発生も防げます。

6. 陰干しにする

ギターに日が当たらないように干します。数日干すと匂いはかなり取れます。強烈な匂いがするハードケースは思いっきり天日干しにする事もあります。梅雨時期は匂いも湿気も両方付くので、梅雨の晴れ間や梅雨が明けたらギターを陰干しするといいでしょう。ただし、夜になったら一度しまいましょう。湿気が付く事があります。

風通しの良い室内で干すのがベストです。窓を開けて空気の流れがある場所に置くと、匂いの分子が拡散しやすくなります。スタンドに立てかけて、時々向きを変えるとまんべんなく空気に触れさせることができます。

注意点:直射日光は厳禁です。紫外線は塗装の変色や劣化を引き起こし、木材の乾燥によるネックの反りやクラックの原因にもなります。また、急激な温度変化も避けましょう。エアコンの吹き出し口の近くや、暖房器具のそばに置くのも同様に危険です。理想的な干し場所は、直射日光が当たらず、風通しが良く、温度が安定している場所です。

7. 部品を全て外して磨く

匂いの元を取る、これが一番ですね。弦を変える事はあっても、ブリッジやペグ、ピックアップまで外す事はなかなか無いと思います。2〜3年に一度はペグやブリッジ、電気部品などの部品を外して磨くとなんとなく音が良くなった気にもなれます。ついでに弦高やオクターブ調整をすれば、更に愛着が湧いてくると思います。

金属パーツは専用の金属磨きで錆や汚れを落としましょう。ペグのギア部分には少量のグリスを塗ると動きが滑らかになります。ピックアップは磁石なので鉄粉がつきやすく、これが匂いの原因になることもあります。マスキングテープで表面の鉄粉を取るだけでも効果があります。

注意点:分解する際は、ネジや部品の位置を写真に撮っておくと組み立て時に迷いません。特に配線が絡む電気系統は、元に戻せなくなるリスクがあるので、自信がない場合はリペアショップに依頼することをお勧めします。また、金属磨き剤がボディに付かないよう、マスキングテープで保護してから作業しましょう。

匂いを予防するための日常的な習慣

匂いがついてから対処するよりも、日頃から予防しておくことが大切です。以下の習慣を身につけておくと、ギターの匂い問題はかなり軽減できます。

  • 演奏後は必ず拭く — 弾き終わったら、弦やボディ、ネック裏をクロスで拭く習慣をつけましょう。汗や皮脂は時間が経つと酸化して匂いの原因になります
  • ケースに乾燥剤を入れる — 湿気はカビや匂いの温床です。シリカゲルや竹炭を常にケースに入れておきましょう
  • 定期的にケースを換気する — 週に一度はケースを開けて空気を入れ替えるだけでも違います
  • 保管場所の環境を整える — 温度20〜25度、湿度40〜60%が理想的です。押し入れの奥や車内など、極端な環境での保管は避けましょう

まとめ

いかがでしょうか?お金を掛けずに少し工夫するだけで自分にもギターにも優しいことづくめです。匂いの対処法は「水拭き」「レモンオイル」「ファブリーズ(ケースのみ)」「新聞紙」「消臭剤」「陰干し」「分解清掃」の7つ。まずは手軽なものから試してみて、それでも取れない強い匂いには分解清掃を検討してみてください。ギターの手入れをして快適なギターライフを過ごしましょう。

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この記事を書いた人

かつて「伝説の四代目」と呼ばれた。
「モテたい」――そんな単純かつ純粋な理由で手にしたロックギター。
ギター部の片隅でコードFに心を折られながら文化祭のステージでは教室の窓を震わせた。

あれから20年。スコッチウィスキーを片手に、アコースティックギターを優しく奏でる日々。これからギターを始める者たちへの「ヒント」を届ける。
かつての自分と同じように、音に憧れ、つまずき、そしてまた立ち上がろうとする誰かのために――。

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