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レスポールあれこれ

腐ってもギブソン ~ギブソンと日本製のギターとの違い~

gibsonレスポール

「腐っても鯛」という言葉がある。鯛ほど値打ちのあるものは腐っても値打ちが下がらないという事だ。自動車の世界では「腐ってもベンツ」と言われている。ベンツはボロボロになっても良い車であることには変わらないという意味である。

 

エレキギターの場合、「腐ってもギブソン」と言っていいのではないかと考える。いつの時代でも価値が下がらず、古いギターでネックが折れようがボロボロになっていようが高値で取引されている。むしろボロボロの方が良いという発想からレリック・モデルまででてきたほどだ。

 

ではギブソンは何がいいのか?

 

音、外観、演奏性、このギターの3つの要素がほかのブランドのギターより優れているという事であろう。もちろん、プロが愛用しているからといった「ブランド」が心理的に影響を与える事もある。アンチブランドの人や、ギブソンの良さを理解できない人には、「ギブソンという名前に騙されているだけだ」と言う人も少なくない。

 

特に国産ギターを愛用する人や、電気的サウンドを好む人にとってはギブソンの良さが分かりづらいかもしれない。ピッチが全くなっていないとか、すぐに壊れるという欠点からかもしれない。その点はアメリカ製の自動車(アメ車)と似ている。アメ車は燃費が悪くてよく壊れる。ギターの場合、品質が悪いと演奏性にも影響する。特にギブソンのギターは当たり外れが多いと言われている。

電気的サウンドを好む人はギブソンに向かない。弦とピックアップとボリュームがついていれば、どうせエフェクターやアンプで音が決まる、という発想だからだ。そういう方は、木材は材の違い位で、木材を寝かせていようがどういう材料で作られていようが関係ない。それよりも、正確なピッチや多少手荒に扱っても壊れないといった品質の方を求めるかもしれない。

 

楽器は趣味・趣向があるので、洋服や食べ物の好みと同様に、どのギターが正しくて、どのギターが正しくないというのは無い。特に音楽は理屈ではなく、感性で感じるものなので、ビートや旋律が正しくなくても良い音楽はたくさんある。現に、日本の一部のミュージシャンに音痴がいる。でも、歌詞がいいとか声がいいとか見た目がいいかで売れてるアーチストも多くいる。

 

筆者はギブソン派だ。ギブソンも国産ギターも沢山手にしてきた。国産のギターを否定していないのだが、国産のギターは味が薄いと感じる物が多い。成績はオール5の優等生なのだが面白くないのだ。ギターに限らず、洋服、自動車、オーディオ、ワインやウィスキーなども国産よりも外国産を好む傾向にある。決して、海外にかぶれているわけではなく、日本の製品に味を感じないからだ。

もちろん「味」といっても味覚で感じるものではない。「独特の趣や面白さが感じられるさま、味わい深いさまなどを意味する表現。」である。このというのがキーワードだろう。オール5ではなく、1、1、10、10・・・のような成績、つまり、どこかの点で突き抜けてすごいという事。先ほどのアメ車のように、燃費が悪くすぐ壊れるけど、見た目がエグくて馬力が怪物のような車といった感じである。

 

ギブソンの場合は、ピッチが合わず、ノイズが沢山出るけど、音がすごく良くて、見た目がカッコいい!(1、1、10、10の成績)といった感じである。対して国産のギターは、ピッチが正しくて、ノイズが少なく、音もそこそこ良くて、見た目も悪くないといったオール5の優等生であり、筆者にとっては面白味に欠ける。ギブソンは噛めば噛むほど味がでる。使えば使うほど悪い所もでてくるが、そこが愛くるしくなってくるのだ。

ギブソンは音が良いと言われているが、これについても好みである。「ギブソンの音はギブソンにしか出せない。」と言われているように、国産では真似ができない音作りがされている。決して日本人の耳が悪いとは思わないが、一説によると、日本人は爆音のような大きな音に対する免疫がないのではないかと言われている。国土が狭く、日ごろ大きな音を出す事に慣れていないので、大きな音での音作りが不得意なのではないかという説である。

 

 

エレキギターは大きな音を出して本領を発揮する。大きな音を出した時にサウンドの微妙な違いが判別分かれば、音作りで差を出す事ができるのだが、日本人は耳が慣れていないのでそれが下手なのだろう。ほかにも、日本人はオール5的な製品を好む傾向にあり、制作者は音作りに時間を掛けられないというのもあるかもしれない。

 

私が趣味としている高級オーディオも全く同じである。日本製の高級オーディオは海外ではあまり人気が無い。特に音をほどんどを決めるアンプとスピーカーにおいては日本製が選ばれる事は少ない。メイドインジャパンの品質を持っても売れないのはこういう所にあるかもしれない。

 

長くなりました。結論として、「腐ってもギブソン」というのは、例えボロボロになっても、そのサウンドが唯一無二であることからだと言えよう。決して国産ギターも悪くないのだが、オール5的な製品では唯一無二という訳にはいかなそうだ。