誰もが一度は試したいフルテン。今回は自宅でフルテンする方法を紹介します。
え?リハーサルスタジオやライブハウスならまだしも、自宅でフルテンなんて信じられない!という方も多いかと思います。フルテンまでいかなくても7,8割は出したいです。
ちなみに、フルテンとは、音楽演奏時に使用するアンプのコントロールツマミを全て最大値(10)にセッティングした状態を指す用語。 語源は「全て(full)10(ten)」にすることです。(wikipediaより抜粋)
ネット上では、GAINをFullにするとか、イコライザ―も含めて全部Fullにするといった意見もありますが、私の解釈では、ギターアンプのパワー段のアンプをFullにするということです。
アンプによってはVOLUMEとかMASTERと呼んでいたり、ボリュームが1つしか無い場合もありますが、パワー段回路の抵抗値を限りなくゼロにし、アンプの素の力を最大限に活かす事です。
車でいうところのトップギアでアクセル全開です。ゲイン(プリ段)をFullにすることとは違います。ゲインは微弱信号を調整しているだけなのでアンプの力は発揮できていません。300km/h出るスポーツカーに乗って、あまりスピードを出せないくねくねの山道をドライブしているようなものです。それでも確かに楽しいですが、本領は発揮してません。イコライザ―はどっちでもいいと思います。それよりもパワー段を開放してあげる事が大事。
ちなみに、出力20Wを超すアンプでのフルテンはさすがに無理ですのであきらめてください。。。あくまでも小型アンプでの話です。中型以上のアンプにはちゃんとした防音が必要です。
自宅でフルテンを実現する方法
自宅でフルテンをする方法は大きく分けて3つあります。
1.ギターのボリュームを絞る
2.エフェクターをかまして入力信号を小さくする
3.スピーカーから出る音を無理やり小さくする
1は、お金も手間もかからず簡単にできます。但し、音色が変わってしまう場合があります。歪みは少ないかもしれません。あと、うっかりボリュームを上げてしまうと、爆音が出るので心臓や鼓膜に悪いです。
2で代表的なのはアッテネーターですが、わざわざアッテネーターを用意しなくても、アッテネーターのついているグラフィックイコライザーやボーリュームがついているオーバードライブやディレイ/リバーブでも代用できます。オーバードライブのドライブ量は最小限に絞ります。ただし、エフェクターを使う場合は、音色が少し変わってしまうのと「アンプ直結」というロマンが無くなってしまうのが欠点です。また、ノイズが多いのも気になります。
3は、スピーカーから出てくる音をアナログ的に小さくする方法です。音は空気の振動によって聞こえます。つまり、空気と空間があってはじめて音が聞こえるのですが、この空気振動を小さくしてあげると音が小さくなります。真空の宇宙で音が聞こえないのと同じです。
具体的には、アンプのスピーカーをクッションなどで覆う、アンプのスピーカーを壁にぴったりくっつける、アンプ自体を押し入れや箱の中にいれてしまうなどです。これにより、音が小さくなるわけですが、アンプ自体はフルで稼働しているので良い音色を奏でる事ができます。
問題点としては、音がこもることです。また、壁や柱を伝わって想像もしない遠くの所で爆音が出ているかもしれません。真空管アンプの場合はかなり熱がこもりますので放熱をしっかりしてください。あくまでも自己責任でお願いします。
いかがでしょうか?諦めければ自宅でフルテンにする事ができます。
ぜひ自宅でフルテンを味わってください!!