アコギは鳴るようになるのか? ~疑問に思っている人にぜひ読んでもらいたい~

アコギは鳴るようになるのか? ~疑問に思っている人にぜひ読んでもらいたい~
アコギは鳴るようになるのか? 皆さんはどう思いますか? 「いやいや、それは無理。楽器屋が鳴らない楽器を売るための常套句でしょ!」 「弾いてればいい音になってくるよ!」 このように、完全に意見が分かれます。 ネット上でも鳴る派鳴らない派で分かれているようですね。 結論を言ってしまいますが、私はどんなギターでもある程度は鳴るようになると思います。 「ある程度」というのがミソです。 根拠はこのような感じです。 ・いきつけの腕のいいギターリペアショップの意見 ・フォーク酒場で知り合ったフォークギターを何十年も弾いているシニアの人たちの意見 ・自分の経験(ギターは100本以上扱ってきました) ちなみに、「鳴る」というのは、一般的にこれらの事だと思います。 ・音量がでかい ・音抜けがいい(前で鳴る) ・箱鳴りがする(ドンシャリ系) ・アタックが短くてサスティーンが長い(ヤマハ論) 「鳴る」以外にも「良い音」は以下の要素があると思います。 ・音のバランス ・ピッチの正確さ ・響きや共鳴、音の広がり ・倍音やゆらぎ ・枯れた音・乾いた音 人によりますが、上記のいずれか、もしくは、複数の条件がクリアしたら「鳴る」と言っているのだと思います。 ところで、何が「鳴る」のかというと、大きくはこの二つが鳴るわけです。 ・弦鳴り(ネック周り) ・箱鳴り(ボディそのもの) 弦鳴りの方は、ギターのセッティング弾き方などで変わると思います。 つまり、後天的な要因です。 例えばこのような感じです。 ・弦の素材や太さ ・弦のテンション ・ネックの素材 ・サドルやナット、ブリッジなど、弦を接点とするパーツの素材 ・サドルやナットの接点の状態(どのような当たり方をしているか) ・ピックの素材や指(ネイル)の状態 ・弾き方 このように、ギターの箱の部分以外で鳴り方が変わり、大きくわけると、弦ナット、サドル、弾き方です。 弦は、メーカーや弦の太さや巻き方でかなり変わります。ギターや自分の弾き方に合った弦に巡り合えると音がかなり変わります。 ナット・サドルは、弦の振動をしっかり伝える事と、適正なテンションを保つことです。これは経験が必要かもしれません。慣れないうちはプロのリペアショップに調整を依頼するといいと思います。 ちなみに、いくら高いギブソンやマーチンでも、量産モデルはナットやサドルの調整は行われていません。一番手間がかかるのでコスト的に見合わないのと、使用される環境や弾き方により変わるので最低限の調整しか行っていません。 経験上、ナット・サドル、ネックの調整を行うとギターが生まれ変わります。腕の良いリペアショップはギターの性能を最大限にひきだしてくれます。 最後に、弾き方です。ひきかたというよりは「弦のはじき方」の方がいいかもしれません。弦をうまく鳴らすということです。初心者や中級者の方のほとんどが弦をうまくはじけていません。 ピックを弦と垂直に深く当てて、右腕のスナップをつかって弦を弾きます。ストロークの場合は1-6弦を均等のピックの当て方をします。 上手な人にギターを弾いてもらうと、「こんなにいい音したんだっけ?」と思う事があります。つまり、弾く人によって「鳴り」は変わります。 このように、ギターの特性(個性)を知り、ポテンシャルを最大限に引き出す努力をしつづけていると、ある程度「鳴る」ようになります。ほとんどの人がこの作業を行っていないように思えます。 一方で、ギターのボディ自体が鳴るのが「箱鳴り」です。特に、質量の軽い素材を用いた材によく見られる現象で、オーディオスピーカーで使われていた用語です。箱鳴りさせることは簡単ではありません。箱鳴りは木材やブレーシングで決まります。つまり、後から改善出来る事は期待できません。数年で木材が乾いてくることは考えづらいですし、数年で塗装が枯れてくるわけではありませんからね。 枯れているというのも大事ですが、そもそもの木材の種類の違いで全くの響きが変わりますからね。いくら努力したって無理です。諦めるしかありません。 以上より、 ・弦鳴りは改善できる ・箱鳴りは短期間では改善できない ということになります。 つまり、弦鳴りを最大限に良くしてギターのポテンシャルを最大限にひきだせばある程度鳴るようになる。しかし、箱鳴りの改善は期待できない。という事になります。 私の知り合いは、3万円位の中古ギターを中古で買って、3万円かけてリペアに出しています。合計6万円ですが、30万円級の音がします。箱は変えられませんが、ネック周りの調整をすれば「鳴る」ようになる事を知っているからです。 こうなると、弦鳴りと箱鳴りはどっちが大事なの?という事になりますが、これは弾くシチュエーションによります。弾く曲や環境、マイクやピックアップを使うかどうかです。 弦鳴りがしっかりしていればマイクのノリが良いです。弾き語りでバラードを歌う場合やバンドのアンサンブルを行う場合は箱鳴りよりも弦鳴りが大事になります。 箱鳴りは、小さい会場で弾き語りをする場合に長渕剛さんや竹原ピストルさんのように、ストロークをガシガシ鳴らして爆音を伝える時にはいいと思います。逆にアンサンブルでは音量が出すぎたり、声が小さい人にはボーカルが負けてしまって向かない場合があります。 あと、余談ですが、鳴る以外にも、和音の美しさや、ダイナミクスが良く、指引きでの静寂な響きが綺麗なギターもあります。ギターは弾きやすさの相性もあるので「鳴る」だけにこだわらないようにしてくださいね。   いかがでしたでしょうか?
鳴らぬなら鳴らしてみせようホトトギス by lespaulおやじ
  という事で、、、鳴らないギターを嘆いていないでアコギのポテンシャルを最大限に引き出してみてください。近道はありません。手塩にかければきっとあなたらしいギターに育つと思いますよ!!

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この記事を書いた人

かつて「伝説の四代目」と呼ばれた。
「モテたい」――そんな単純かつ純粋な理由で手にしたロックギター。
ギター部の片隅でコードFに心を折られながら文化祭のステージでは教室の窓を震わせた。

あれから20年。スコッチウィスキーを片手に、アコースティックギターを優しく奏でる日々。これからギターを始める者たちへの「ヒント」を届ける。
かつての自分と同じように、音に憧れ、つまずき、そしてまた立ち上がろうとする誰かのために――。

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